クリニックレター
2019.10.10
ニュースレター Vol. 35 「風疹について」
全国的な流行が続いている風疹の感染拡大を防ぐため、大阪府は、40代の男性職員およそ1000人を対象に、来月、風疹の抗体検査を行う方針を固めたそうです。
今号では風疹について、ご紹介したいと思います。
風疹とは、発熱、発疹、リンパ節腫脹を特徴とするウイルス性発疹症のことを言います。
症状は不顕性感染(感染症状を示さない)から、重篤な合併症併発まで幅広く、特に成人で発症した場合、高熱や発疹が長く続いたり、関節痛を認めるなど、小児より重症化することがあります。また、脳炎や血小板減少性紫斑病を合併するなど、入院加療を要することもあるため、決して軽視はできない疾患です。
ここ最近での風疹の流行の中心となっているのは、子どものころにワクチンの定期接種を受ける機会がなかった、働き盛りの40歳から57歳の男性と言われています。
そこで厚生労働省は、今年度から抗体の検査やワクチンの接種を原則、無料で受けられるクーポンを順次発送しています。
今年度は40歳から47歳の男性が対象となっています。風疹の合併症から身を守り、家族や周りの人への感染を予防し、将来の自分達のこどもを守るためにも、可能な限り早く風疹の予防接種をうけて下さい。
【風疹かもしれない症状】
- リンパ節の腫れが起こります。
- 赤い発疹などが顔から起こり、全身へ広がります。
- 発熱があり、時々高熱になります。
※人によっては症状が出ない場合もあります。
これらは感染から 14~21 日の潜伏期間を経て発症すると言われています。
【感染を防ぐには】
効果的な治療がないため、予防ワクチンが最も効果的であると言えます。ただし、妊婦さんは禁忌ですのでご注意ください。
【どこで予防や検査ができるのか】
厚生労働省の下記 リンク先に受診可能な医療機関等のリストを確認があります。各医療機関に事前に対応可能な時間帯等をお問い合わせすることをお勧めします。
厚生労働省 HPリンク