クリニックレターvol.72「新型コロナウイルス感染症による後遺症について」

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2023.01.07

クリニックレターvol.72「新型コロナウイルス感染症による後遺症について」

大阪府では新型コロナウイルスの1日あたりの新規感染者が1万5741人確認されたと発表しております(1月5日時点)。1日あたりの新規感染者が1万5000人を上回るのは2022年8月30日(1万6362人)以来およそ4カ月ぶりのことであり、「大阪モデル」では「非常事態」を示す赤信号に移行しております。

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大阪府HPより抜粋

現在、季節性インフルエンザの流行も重なって、発熱外来はパニック状態となっていますが、今回は新型コロナウイルスも猛威を振るう中、感染後に発症することがある後遺症について記述します。

【新型コロナ後遺症とは?】

定義は様々ですが、発症から少なくとも4週間以上経過してからも続いている症状』を指す事が多く、いったん回復した後にすぐに症状が再発することもあれば、別な症状が新たに発生することもあります。

【どのような症状があるのか?】

代表的な症状は、「コロナ後遺症で頻度の高い症状」の図にも記載されていますが、疲労感・倦怠感、関節痛、筋肉痛、咳、喀痰、息切れ、胸痛、脱毛、記憶障害、集中力低下、頭痛、抑うつ、嗅覚障害、味覚障害、動悸、下痢、腹痛、睡眠障害、筋力低下などがあります。

豊中市と大阪大学から公表されているデータでは発症から1ヶ月経っても続いていた症状の中で、最も多かったのは「倦怠感」「日常生活に支障」「脱毛」「咳」でした。

「日常生活に支障」というのは、職場復帰がスムーズにできない、発症前の生活と違う違和感といったことを指します。

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「COVID-19 後遺症について」
(大阪大学大学院医学系研究科・医学部 感染制御学 教授 忽那 賢志氏)より抜粋

【後遺症は治るのか?どれくらいかかるのか?】

世界的に調査研究が進められている最中であり、まだ不明な点が多いと言われています。治療としては対症療法(病気の症状を緩和する治療)が中心になり、時間経過とともに症状が改善することが多いとされています。ただ、発症または診断から1年経過後も症状が見られる場合があります。

【気になる症状が続くときは早めにご相談を】

後遺症については重症化するリスクもあり得るため、上記に該当する症状がある場合は、激しい運動や無理な活動をさけて、かかりつけの医療機関や下記の新型コロナウイルス受診相談センターなどに相談してください。

・大阪府新型コロナウイルス受診相談センター

電話番号:06-7166-9911、06-7166-9966(土・日・祝日含め24時間)

・東大阪市新型コロナ受診相談センター

電話番号:072-963-9393(土・日・祝日含め24時間)

【最後に】

後遺症を予防する観点からも、新型コロナウイルスに感染した場合は療養期間後もすぐに無理はせず、休息を取ったり生活習慣を整えたりして過ごすことが大切です。また、コロナに罹患しないよう、日々の基本的な感染予防対策を行うよう宜しくお願いいたします。

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