クリニックレター
2024.08.01
クリニックレター特別編:夏の感染症対策2024
梅雨も明け、連日猛暑が続いていますが、テレビやネットで報道されているように新型コロナウイルス感染症と手足口病が同時流行しています。今回、夏の感染症対策2024として、新型コロナウイルス感染症と手足口病の同時流行について記載させていただきます。
現在、新型コロナウイルス感染症は『第11波』 を迎えており、流行しているのは、KP.3(ケーピースリー)と言われるオミクロン株から派生した新しい変異株です。
流行の原因として、新しい変異株の出現や暑さによる免疫低下が影響していると考えられています。勿論、新型コロナウイルス感染症も5類に移行し、猛暑が続く毎日で
皆さんの感染対策の意識が薄れていることもあると思われます。KP.3は、感染力が強く、ワクチンが効かない免疫回避能力が高いことが特徴です。重症率は低いと言われていましたが、肺炎の入院も増えてきており、予断を許さない状況になっています。
症状は従来通り、高熱と強い喉の痛みなどが多いようです。
新型コロナウイルスの変異株のイラスト
また、小児科を中心に手足口病も流行しています。当クリニックは診る機会は多く
ないですが、幼い子どもを中心に感染が広がっており、多くの地域で警報レベルを超えています。手や足、口の中に発疹ができる症状が特徴で、まれに重症化することがあります。手足口病にてついては、ニュースレターVol.34「手足口病」をご参照ください。
両疾患とも、夏休みによる人の移動増加で感染拡大が懸念されています。感染対策として、手洗い、換気、マスク着用などの基本的な予防措置を徹底することが重要です。に手足口病については、タオルの共用を避けることも推奨されています。
両疾患の感染対策
- 手洗い、うがい、換気の徹底
- 混雑した場所を避ける
- 体調不良時の外出自粛
- マスク着用の推奨(特に症状がある場合)
受診の目安として
現在、新型コロナウイルス感染症患者さんの増加により、発熱外来が大変混雑しています。だるさや微熱だけでは熱中症と風邪の区別が難な場合もあります。熱や咳、喉の痛みが持続する時や体調に異変を感じたときは、予めクリニックに電話していただき、確認を取ったうえで受診を行うようお願いします。事前連絡なく、直接来院されても、いったん帰宅していただく場合があります。
最後に
新型コロナウイルス感染症も手足口病も基本的な感染対策が重要です。『手洗い、うがい、換気』などを継続することが最も効果的な予防法であり、十分な睡眠と栄養バランスの取れた食事で、体調管理を整える事も重要です。マスク着用は議論のあるとこですが、炎天下での屋外の着用は推奨されません。ただ、感染対策の一環として、屋内の人が密集した場所では、不快にならない程度に着用もご検討ください。